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「良い商品なのに売れない」の正体

  • 3 日前
  • 読了時間: 5分
「良い商品なのに売れない」の正体

「良い商品なのに売れない」の正体

― 外部環境変化と営業戦略のズレを解剖する ―

「商品には自信があるのに、なぜか売れない」この言葉は、営業現場だけでなく経営層からも頻繁に聞かれます。


そして多くの場合、最初に疑われるのは営業です。「提案の仕方が悪いのではないか」「クロージングが弱いのではないか」と。


しかし、一定の水準を超えた商品・サービスにおいては、売れない原因の多くは“営業の問題ではない”ことが少なくありません。


結論から言えば、「良い商品なのに売れない」の正体は、“市場と提供価値のズレ”です。

そしてこのズレは、営業努力では埋まりません。必要なのは、“戦略の再設計”です。


1. なぜ「良い商品」が売れなくなるのか

まず前提として理解すべきは、「良い商品」と「売れる商品」は必ずしも一致しないという事実です。


■ ① 外部環境の変化に価値定義が追いついていない

市場は常に変化しています。

  • 顧客のニーズの変化

  • 競合の増加

  • 技術の進化

この中で起きるのが、“価値の基準の変化”です。

例えば、以前は「高機能」であることが価値だったものが、現在では「使いやすさ」や「運用の軽さ」が重視される。

この変化に気づかず、過去の価値基準のまま訴求していると、売れなくなるのは当然です。


■ ② 差別化が“内部視点”になっている

企業は自社の強みをよく理解しています。しかしそれが、そのまま顧客にとっての価値とは限りません。

  • 技術的に優れている

  • 他社にはない機能がある


これらは“事実”ですが、顧客にとって重要なのは、

  • それが自分にとってどんな意味があるのか

です。

つまり、「違い」はあるが、「選ぶ理由」になっていない状態です。


■ ③ 市場の“比較構造”が変わっている

現代の顧客は、常に複数の選択肢を比較しています。

そしてその比較は、

  • 同じカテゴリ内だけでなく

  • 代替手段も含めて

行われます。


例えば、

  • A社の商品 vs B社の商品


    だけでなく、

  • そもそも導入しない

  • 別の方法で解決する

といった選択肢も含まれる。

この構造を無視すると、どれだけ良い商品でも選ばれません。


2. 市場と提供価値のズレをどう見抜くか

では、自社がこのズレに陥っているかどうか、どう判断するのか。

いくつかの典型的なサインがあります。


■ サイン①:提案には納得されるが決まらない

  • 「内容は良いですね」

  • 「検討させてください」

しかしその後、進まない。

これは、価値は理解されているが、“優先順位が低い”状態です。


■ サイン②:価格競争に巻き込まれる

本来差別化できているはずなのに、

  • 「もう少し安くなりませんか?」

  • 「他社と比較して検討します」

と言われる。

これは、価値が価格以上に伝わっていないサインです。


■ サイン③:営業ごとに成果がバラつく

特定の営業だけ売れている場合、

  • 商品が強いのではなく

  • 営業の個人能力に依存している

可能性があります。

これは、戦略が機能していない状態です。


3. 営業ではなく“戦略”を見直す視点

ここからが本質です。売れない原因が戦略にある場合、営業を強化しても限界があります。

では、どこを見直すべきか。


■ ① 誰に売るのか(ターゲットの再定義)

まず最初に見直すべきは、ターゲットです。

  • 本当にその市場で戦うべきか

  • 自社の強みが最も活きる顧客はどこか

ここがズレていると、すべてが非効率になります。

重要なのは、「売れる顧客」を見つけることです。


■ ② 何を価値として提供するのか(価値の再定義)

次に、提供価値の再設計です。

  • 機能ではなく、成果で語れているか

  • 顧客の意思決定に影響するポイントを押さえているか

例えば、

  • 「高機能です」ではなく

  • 「業務時間を30%削減できます」

といった形です。

価値とは、顧客にとっての“変化”です。


■ ③ どう伝えるのか(ポジショニングの再設計)

同じ商品でも、見せ方で評価は変わります。

  • 高価格帯のプレミアム商品として位置づけるのか

  • コストパフォーマンス重視で訴求するのか

ここが曖昧だと、比較の中で埋もれます。

重要なのは、“どの土俵で戦うか”を明確にすることです。


■ ④ 営業プロセスとの整合性を取る

戦略を見直しても、それが営業現場に落ちていなければ意味がありません。

  • 誰にアプローチするのか

  • どのようなストーリーで提案するのか

  • どのタイミングでクロージングするのか

これらを一貫させる必要があります。

戦略と現場がズレていると、成果は出ません。


4. 「売れる状態」を設計するという発想

ここまでを踏まえると、営業の役割も見えてきます。

営業とは、「売る人」ではなく、「売れる状態を作る人」です。

  • 適切な市場を選び

  • 適切な価値を定義し

  • 適切な形で届ける

この一連の流れが整ったとき、初めて営業は機能します。


まとめ:問題は“商品”ではなく“戦い方”にある

「良い商品なのに売れない」という言葉は、一見すると矛盾しています。

しかし実態はシンプルです。

  • 市場とズレている

  • 価値が伝わっていない

  • 比較構造に負けている


つまり、問題は商品ではなく、“戦い方”にあります。

少し厳しい言い方をすれば、営業で解決しようとしている限り、本質的な改善は起きません。


必要なのは、一段上の視点から戦略を見直すことです。

そしてこの視点を持てた企業は、無理に売ろうとしなくても、自然と選ばれるようになります。


営業の負担も減り、成果も安定する。これが本来あるべき状態です。

売れない理由を営業に求めるのではなく、“売れる構造になっているか”を問い直すこと。

ここからすべてが変わり始めます。


 
 
 

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