営業は「説明力」より「翻訳力」
- 2 日前
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営業は「説明力」より「翻訳力」
営業という仕事に対して、多くの人が持っているイメージがあります。
「話が上手い人」「プレゼンが得意な人」「説明が分かりやすい人」
もちろん、どれも重要です。
しかし、実際に製造業やIT、システム開発、海外ビジネスなど、
複雑な商談現場に長くいると気づくことがあります。
それは、本当に強い営業は、“説明”していないということです。
では何をしているのか。それは、“翻訳”です。
営業現場では、みんな違う言語を話している
これは非常に面白い部分です。
同じ会社の中でも、・技術者・現場担当・営業・経営層は、実は全く違う言葉を使っています。
例えば技術者は、「精度」「構造」「仕様」「実装」「負荷」で考えています。
一方、現場は、「使いやすいか」「止まらないか」「運用できるか」が重要です。
さらに経営層になると、「利益」「投資対効果」「競争優位」「事業戦略」
で物事を見ています。
つまり、同じテーマを見ていても、“見ている景色”が違うのです。
商談が止まる原因は「能力不足」ではない
ここを勘違いしている会社は多い。
商談が進まない時、「提案力不足」「営業力不足」と考えがちです。
しかし実際には、“言葉が変換されていない”ケースがかなり多い。
技術者は正しい。でも伝わらない
例えば、技術者がこう説明したとします。
「このシステムはAPI連携によってリアルタイム同期が可能です」技術的には正しい。
でも、経営者からすると、「で、何が良いの?」になります。
逆に営業が、「最新技術です!」だけ言っても、現場側は不安になります。
つまり、“正しい説明”と、“伝わる説明”は別なのです。
強い営業は「相手の脳内言語」に変換している
ここが非常に重要です。例えば先ほどの説明を、
現場向けなら「二重入力が減るので作業負担が減ります」
経営層向けなら「人件費削減と対応スピード向上につながります」
IT部門向けなら「既存システムとの接続負荷を抑えられます」
と変換する。
これができる営業は強い。
なぜなら、相手が理解できる言葉で会話しているからです。
営業は「情報伝達係」ではない
営業を単なる伝言役にしてしまう会社があります。
・技術資料をそのまま送る・専門用語をそのまま話す・顧客の要望をそのまま持ち帰る
これでは、ただの中継です。
しかし本来営業は、“双方の認識を合わせる仕事”です。
つまり、・顧客の曖昧な要望を整理する・技術側に分かる形へ変換する・
経営視点に置き換える・現場運用まで想像する必要があります。
これはかなり高度な仕事です。
「技術が分かる営業」より大事なこと
よく、「営業も技術を理解しないといけない」と言われます。
もちろん重要です。
ただ、本当に重要なのは、“技術を相手に合わせて変換できること”です。
技術知識だけでは不十分。
なぜなら顧客は、技術そのものを買っているわけではないからです。
顧客が欲しいのは、・問題解決・利益改善・効率化・安心感です。
つまり、
「技術が何か」より、「何が変わるか」を理解したい。
IT/DX時代ほど「翻訳力」が重要になる
現在、多くの企業でDX推進が進んでいます。
しかし、現場ではこんなことが起きています。
IT側は、「効率化できます」と言う。
現場は、「今のやり方変えたくない」と言う。
経営は、「結局いくら利益出るの?」と言う。
ここで必要なのは、説明力ではありません。
翻訳力です。翻訳できる人は「社内政治」にも強い
実は、翻訳力が高い営業は、社内調整も強い。
なぜなら、
・技術側の不安・現場の負担感・経営の期待値を理解しているからです。
つまり、“相手がなぜそう言うのか”を理解できる。
これは非常に大きい。
商談でも社内でも、対立の多くは能力ではなく、“言葉と視点のズレ”
から起きています。
AI時代ほど「翻訳できる人」が価値を持つ
今後、AIによって、・情報収集・資料作成・一般的説明はどんどん自動化されます。
でも最後まで残るのは、“人と人の間を翻訳できる力”です。
なぜなら、企業課題は単純ではないからです。
技術だけでもない。感情だけでもない。数字だけでもない。
全部が絡み合っています。
だからこそ、「この人に入ってもらうと話が進む」
営業は、圧倒的に価値が高い。
最後に
営業とは、話が上手い人の仕事。そう思われることがあります。
でも実際の現場では、“説明力”より“翻訳力”のほうが重要な場面が多い。
技術者の言葉。現場の言葉。経営の言葉。
これらを相手ごとに変換し、整理し、繋げる。
その役割を担える営業は、業界が変わっても強い。
そして今後、IT/DXや海外ビジネスが増えるほど、
“異なる言語を繋げられる人”
の価値は、さらに高くなっていくのかもしれません。





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