営業あるある「上に確認します」で止まる商談の共通点
- rmatsumoto9214

- 5 日前
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営業あるある「上に確認します」で止まる商談の共通点
決裁者不在が生む“動かない商談”の正体
商談は終始なごやかだった。課題にも共感してもらえ、提案内容にも納得している様子。価格の話も特に大きな反発はなく、「内容としては良いと思います」
そして最後に、ほぼ必ず出てくる一言。「一度、上に確認しますね」
この言葉を聞いた瞬間、営業の頭の中には二つの感情が同時に湧きます。一つは「まだ可能性はある」という希望。もう一つは「このまま止まりそうだな」という嫌な予感。
残念ながら、その予感はだいたい当たります。「上に確認します」で止まる商談の多くは、そのまま動かなくなる。ではなぜ、こうした商談は高確率で失速するのでしょうか。
問題は「決裁者がいない」ことではない
まず誤解を解いておきたい点があります。問題の本質は、決裁者が商談の場にいないこと自体ではありません。
実際のBtoB営業では、
現場担当者が情報収集をし
上司や経営層が最終判断をする
という構造はごく普通です。問題になるのは、“決裁者がいないまま、商談が進んでしまっていること”です。
決裁者不在商談が止まるのは、意思決定の設計がされていないまま、話だけが前に進んだ“ように見えている”状態だからです。
「上に確認します」が意味する3つの本音
この言葉の裏側には、かなり共通した心理があります。
① 自分では決めるつもりがない
もっとも典型的なケースです。
情報を集める役割
比較検討の窓口
とりあえず話を聞く担当
この立場の人にとって、商談は「決断する場」ではなく「材料を集める場」です。そのため、どれだけ良い提案でも、その場で前に進む選択肢自体が存在していません。
② 上を説得できる自信がない
表向きは前向きでも、内心ではこう思っています。
うちの上司は厳しい
説明が面倒
突っ込まれたら答えられない
この不安があると、「上に確認します」は事実上のブレーキになります。説得に失敗する未来が見えているため、動かなくなるのです。
③ 上に聞く気がそもそもない
少し辛辣ですが、現場では珍しくありません。
優先順位が低い
今は動かしたくない
自分の評価につながらない
この場合、「上に確認します」は商談をやんわり終わらせるための便利な言葉になります。
決裁者不在商談に共通する危険なサイン
止まる商談には、ほぼ共通する特徴があります。
決裁者の名前・役職が曖昧
いつまでに決まるか分からない
「もしOKだったら」という仮定の話が多い
価格の話が常に他人事
これらが揃っている商談は、すでに止まる準備が整っていると言っても過言ではありません。
成果が出ない営業がやりがちな勘違い
ここで多くの営業がこう考えます。
担当者を口説けば、上も動くはず
良い資料を渡せば伝えてくれる
熱量はいつか届く
残念ですが、これは営業側の希望的観測です。決裁者不在商談は、担当者を説得するゲームではなく、意思決定構造を設計する仕事です。
できる営業は「上に確認します」の前に手を打っている
成果を出す営業は、「上に確認します」と言われた時点で詰むことはありません。なぜなら、その言葉が出る前に確認すべきことを全て確認しているからです。
たとえば、
最終的な決裁者はどなたか
その方が重視する判断基準は何か
決裁者が懸念しそうなポイントはどこか
いつまでに判断が必要か
これらを商談の早い段階で整理し、担当者と**“共通のゴール”を作っている**のです。
決裁者不在でも商談を前に進める唯一の考え方
重要なのは、「決裁者に会うこと」だけが正解ではないという点です。
それよりも、
担当者が自信を持って説明できる状態を作る
上司の視点でのメリット・リスクを言語化する
判断材料を“営業目線”ではなく“経営目線”で整理する
こうした支援ができる営業ほど、「上に確認します」は前進の合図に変わります。
「上に確認します」は営業の責任範囲である
最後に、少し厳しく、しかし前向きな話をします。「上に確認します」で止まった商談は、運が悪かったわけでも、相手が悪かったわけでもありません。
多くの場合、意思決定プロセスを一緒に設計できなかった結果です。
逆に言えば、ここを設計できるようになると、
無駄な追客が減り
見込みの精度が上がり
成約率が安定します
営業は、話す仕事ではありません。決めやすくする仕事です。
「上に確認します」を希望に変えるのではなく、仕組みに変える。
それができる営業は、静かに、しかし確実に成果を積み上げていきます。





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