地域密着 vs 全国展開:エリア戦略の最適解とは?
- rmatsumoto9214

- 9月1日
- 読了時間: 4分

地域密着 vs 全国展開:エリア戦略の最適解とは?
■ はじめに|「売上が出ないのは、立地や知名度の問題?」ではない
新規市場開拓や営業戦略を立てる際、「まずは地元から攻めよう」「いきなり全国はリスクが大きい」…そんな議論が必ず交わされます。
しかし、その議論、“垂直思考”の罠に陥っていませんか?
本当に見るべきは、「地元か全国か」ではなく、「どんな顧客と、どんな関係性を築くのか」という本質。
今回は、営業コンサルタントとしての視点から、エリア戦略を読み解き、「成果を最大化する設計」をお伝えします。
■ エリア戦略を「場所」ではなく「価値の届け方」で考える
◆ 地域密着型の“強み”とは何か?
多くの企業が「地域密着」と言いますが、それは「地元で営業している」という意味ではありません。
本来の地域密着とは、
顧客と“顔の見える信頼関係”を築く
地域文化や習慣、課題に深く入り込む
リピートや口コミで長期的な基盤を築く
という、「共感資産の積み上げ」に他なりません。
🔹 例:・地元の行事・習慣に合わせた商品訴求・店頭で“会話”が価値になるような営業体制
POINT:地域密着=距離の近さではなく、“関係の濃さ”。
◆ 全国展開の“勝ち筋”はどこにあるのか?
一方、全国展開には「スケールの優位性」だけでなく、以下のような水平視点が必要です。
地方間の共通課題を抽象化し、汎用的な価値として届ける
各地域にローカライズしながらも、“統一ブランド”としての一貫性を保つ
デジタルや物流の力を活かし、分散ではなく“拡張”として捉える
🔹 例:・全国の“子育て世帯”向けに同じコンセプトを展開し、地域ごとに言葉だけ変える・サブスク型でどこにいても「同じ安心」が届くビジネスモデル
POINT:全国展開=「広げる」ではなく、「共通価値を届ける設計」。
■ 地域密着 vs 全国展開を超える、“第3の選択肢”
①「面」ではなく「点×深度」で戦う
全国を一気に攻めるのではなく、“勝てる点”を深く掘る戦略。
🔹 例:・「医療業界に強い○○県の専門商社」→ 隣県にも“紹介”で波及・まずは“熱量の高い地域”を選び、深度重視で浸透させる
POINT:「エリア展開=広げること」ではなく、“増幅装置”として使う発想へ
② 「地域性」ではなく「関係性」で区切る
物理的な距離ではなく、関心・価値観・課題の共通性で市場を再定義します。
🔹 例:・地方都市に多い「親の介護世代向け商品」を、地理ではなく“ライフステージ”で括る・「地域で異なる市場」ではなく「心理的に共通する層」での全国展開を構築
POINT:市場は「場所」ではなく、「文脈」でつくる。
③「全国型地域密着」という逆転の発想
一見相反する「全国展開」と「地域密着」を両立する戦略。
🔹 例:・地域ごとにパートナー企業と提携し、“顔の見える営業”を担保しながら全国展開・本部は統一された戦略・ブランド設計、現場は柔軟に地域対応
→ フランチャイズ/代理店モデルの再設計として有効です。
POINT:「広く・深く」は両立できる。“分業設計”が鍵。
■ 成果を最大化するエリア戦略の設計フレーム
最後に、実務的に活用いただける戦略設計の簡易フレームをご紹介します:
戦略視点 | 地域密着型 | 全国展開型 |
顧客との距離 | 近く、濃く | 広く、薄く(ただし拡張性あり) |
強みの活かし方 | 顧客理解・柔軟対応 | スケール・再現性・共通価値 |
弱みの補完 | 人手や時間に限界 | ローカライズの不足、信頼構築の難しさ |
水平思考の突破口 | 「濃い関係」の応用先を探す | 「同じ悩み層」を地域横断で拾う |
■ 結論|「地域 vs 全国」ではなく、「価値の届け方 × 信頼の深さ」
市場を選ぶときに必要なのは、**“どこで売るか”ではなく、“どう届けるか”**という発想の転換です。
水平思考は、固定された「場所」や「常識」を解体し、「関係性の質」や「共通する価値」で市場を再構成する力になります。
いま問うべきはこうです。
✅ うちはなぜ、そのエリアで売れるのか?✅ その強みは、他地域でも共感されるのか?✅ 顧客との関係は、拡張できる設計になっているか?
この問いから始まるエリア戦略こそが、地域密着にも全国展開にも依存しない“独自の勝ち筋”を導き出します。





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