とりあえず電話してみようが新規開拓で失敗する理由
- 19 時間前
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とりあえず電話してみようが新規開拓で失敗する理由
成果を左右するのは行動量ではなく営業戦略
「新規開拓は、とにかく電話件数を増やれば成果が出る。」営業の世界では昔からこの考え方が根強く残っています。特に新規開拓営業では、「まず100件電話しよう」「断られて当たり前だから数をこなそう」と指導されることも少なくありません。
もちろん、営業活動において行動量は重要です。何も行動しなければ新規顧客を獲得することはできません。しかし、行動量だけを追い求める営業には限界があります。
実際に、「毎日何十件もテレアポをしているのに商談につながらない」「電話をかけても断られるばかり」「営業担当者が疲弊してしまう」といった悩みを抱える企業は非常に多くあります。
では、なぜ「とりあえず電話してみよう」という営業スタイルでは成果が出にくいのでしょうか。その理由は、お客様の購買行動や営業を取り巻く環境が大きく変化しているからです。
新規開拓営業は「数の時代」から「質の時代」へ変わった
以前は、情報を持っているのは営業担当者でした。
お客様は商品やサービスの情報を知るために営業担当者から話を聞く必要がありました。
そのため、多くの企業へ電話をかけるだけでも一定の成果が期待できた時代があります。
しかし現在は違います。
企業はホームページやSNS、比較サイト、口コミなどから簡単に情報を集めることができます。
営業担当者に話を聞く前に、自分たちで十分な情報収集を済ませているケースがほとんどです。
つまり、「会社紹介だけをする営業電話」「自社の商品説明だけをする営業電話」は、
お客様にとって価値が低くなっています。
その結果、「今は結構です」「担当者は不在です」「メールで送ってください」と
断られるケースが増えています。
営業担当者は「件数が足りない」と考えてさらに電話を増やします。
しかし、本当の課題は電話件数ではありません。
電話をかける前の準備不足にあることが非常に多いのです。
ターゲット選定が成果の8割を決める
新規開拓営業で最も重要なのは、「誰に営業するか」です。
どれだけ営業力が高くても、ニーズがない企業へ営業を続けても成果は出ません。
逆に、自社の商品やサービスが必要とされる企業へ適切なタイミングで提案できれば、
高い確率で商談につながります。
例えば、製造業向けの営業を行う場合でも、
すべての製造業が同じ課題を抱えているわけではありません。
設備投資を積極的に進めている企業もあれば、人手不足に悩んでいる企業、
新規販路を開拓したい企業、海外進出を検討している企業など、状況はさまざまです。
だからこそ、「製造業だから電話する」という考え方ではなく、
「この企業は現在どのような経営課題を抱えているのか」という視点でターゲットを選ぶ必要があります。
営業戦略の第一歩は、営業リストを増やすことではなく、「成果が出やすい企業を見極めること」なのです。
仮説づくりが営業の質を大きく変える
ターゲットを決めたら、次に重要なのが仮説づくりです。
仮説とは、「この会社はこんな課題を抱えているのではないか」
「このような提案なら興味を持っていただけるのではないか」と事前に考えることです。
そのためには、企業ホームページを見るだけではなく、採用情報、ニュースリリース、展示会への出展情報、決算情報、SNS、業界ニュースなども確認します。
例えば、
・採用活動を積極的に行っている企業なら、人手不足が課題かもしれない。
・海外展示会へ出展している企業なら、海外販路開拓に興味があるかもしれない。
・新工場を建設した企業なら、生産能力向上に伴う新規顧客開拓を進めたいかもしれない。
このような情報を集めることで、営業電話の内容は大きく変わります。
「お時間よろしいでしょうか。当社は○○を販売しております。」
という電話よりも、
「御社が海外市場への取り組みを強化されていることを拝見し、その点でお役に立てるご提案がありご連絡いたしました。」
という電話のほうが、お客様は「自社のことを調べて連絡してきた会社」という印象を持ちます。
仮説がある営業は、一方的な売り込みではなく、お客様との会話が生まれる営業へ変わるのです。
営業活動は「量×質」で成果が決まる
営業では「量か質か」という議論がありますが、実際にはどちらも必要です。
しかし、質が低いまま量だけを増やしても成果は伸びません。
例えば、100件の電話をかけて商談率が1%であれば、商談は1件です。
一方で、ターゲット選定と仮説づくりを行い、商談率が5%になれば、
同じ100件の電話でも商談は5件になります。
さらに、その商談の質も向上するため、受注率まで高まる可能性があります。
つまり、営業戦略とは営業担当者を楽にするものではなく、努力を成果へ変えるための仕組みなのです。
新規開拓営業は「電話をかける前」が勝負
成果を出す営業担当者は、電話をかける前の準備に多くの時間を使っています。
・どの市場を狙うのか。
・どの業界を優先するのか。
・どの企業へ営業するのか。
・誰にアプローチするのか。
・その企業はどんな課題を抱えているのか。
・自社はどんな価値を提供できるのか。
これらを整理してから営業活動を始めるため、一件一件の営業に意味があります。
反対に、「とりあえず電話しよう」という営業は、
営業活動そのものが目的になってしまい、本来の目的である受注や売上につながりません。
営業担当者が疲弊し、会社としても営業コストだけが増えてしまいます。
まとめ 成果を出す企業ほど営業戦略に時間をかけている
新規開拓営業で成果を出すために必要なのは、電話件数を増やすことではありません。
重要なのは、「誰に営業するのか」「なぜその企業なのか」
「どんな課題を想定し、どのような価値を提供するのか」を明確にしたうえで営業活動を行うことです。
成果を出し続ける企業は、営業活動の前段階である市場分析、ターゲット選定、営業戦略の立案、そして仮説づくりに十分な時間をかけています。その結果、一件あたりの商談率や受注率が高まり、限られた営業リソースでも継続的に成果を上げています。
「とりあえず電話してみよう。」その考え方を、
「なぜこの企業に電話をかけるのか」「この企業にどのような価値を提供できるのか」へ変えることが、
新規開拓営業を成功へ導く第一歩です。
営業は、単に行動量を競う仕事ではありません。
市場を読み、相手を理解し、成果につながる行動を設計する仕事です。
その積み重ねが、商談の質を高め、受注率を高め、企業の持続的な売上成長につながっていくのです。





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